ジャニーズ大型新人グループ「King & Prince」CDデビューの衝撃、激動の一年を振り返る

先日14日、NHK紅白歌合戦の出場歌手が発表されましたが、ジャニーズとしては異例のCDデビュー1年未満で出場が決まったアイドルグループ、その名も「King & Prince」。今年「キンプリ」という略称を多く耳にした方も多いのではないでしょうか。紅白初出場を目前に控えたキンプリの激動の一年を振り返ります。

デビューシングル「シンデレラガール」ミュージックビデオ

そもそもKing & Princeとは?

2015年6月、テレビ朝日「SUMMER STATION テレ朝夏祭り」のサポーターとして期間限定ユニットで結成された「Mr.King vs Mr.Prince」が前身の6人組グループ。メンバーはKingが平野紫耀、永瀬廉、髙橋海人の3名、Princeが岸優太、岩橋玄樹神宮寺勇太の3名ずつ。選ばれたメンバーは東西ジャニーズJr.の中でも屈指の人気と実力を持つトップクラスのメンバーで、「KingとPrinceで火花を散らし、切磋琢磨していく」というコンセプトのもと結成されました。元々はサマステのサポーターとして期間限定で活動するはずでしたが、終了後も活動継続を決定。その後はKingとPrinceの3:3に分かれて2年ほど活動。再び6人になる機会が増え始めたのち、6人揃ってのCDデビュー発表となりました。

ちなみに略称の「キンプリ」はこの頃から使われています。

会見に登場したメンバーは、命名は「2時間前に(事務所社長の)ジャニー(喜多川)さんが決めた」といい、「さっき聞いたばかりで、まだ実感がないですね」と口をそろえた。岩橋さんはさっそく「略してキンプリ」とアピールした。

グループの結成はこの時でしたが、同年春にシアタークリエで行われた「ジャニーズ銀座2015」にこの6人が出演し、オリジナル曲を披露していました。

1月、CDデビュー発表

衝撃の発表は1月18日。突然の電話でジャニー喜多川社長に呼び出されたメンバー6人は、寝起きのまま、朝食のコーンフレークを食べてる途中など思い思いに様々なシチュエーションを過ごしていましたが(※5月17日放送のVS嵐より)、急報を受けて呼び出された会場へ。そこに待っていたのは大勢の報道陣とサプライズ演出で呼び出された200人のファンたち。「いつもと違う」というメンバーの予感は的中し、ジャニーズでは初となるユニバーサルミュージックからのCDデビューを発表。「Johnny's Universe」という特設レーベルを設けることも発表されました。

もともと、この6人でデビューしたいという強い希望を持っていた6人。ここからは怒涛の快進撃の始まりとなります。

2月、ファンクラブが発足

ジャニーズのグループとしては異例のCDデビュー前にファンクラブが発足。メンバー全員がJr.時代からトップクラスの人気を誇っていたこともあり、破竹の勢いで会員数が増加し、現在は25万人を突破しています。

3月、都内でスペシャルイベント&デビュー曲が「花のち晴れ」の主題歌に決定

「シンデレラガール」がメンバーの平野紫耀さん主演ドラマ「花のち晴れ〜 花男 Next Season〜」の主題歌に決定。花より男子の新章のタイアップということもあり、CDデビュー前から話題になりました。

15日には都内でスペシャルイベントを敢行。リムジンに乗って登場するド派手な演出でファンのド肝を抜き、「シンデレラガール」をファンの前で初めて披露しました。この時にメンバーカラーも発表され、「漆黒(永瀬廉)」「ひまわりイエロー(髙橋海人)」「ターコイズブルー神宮寺勇太)」「濃いピンク岩橋玄樹)」「真紅平野紫耀)」など一風変わった個性的なネーミングにざわつくファン。まともなネーミングは岸優太くんの「」だけでした。

発売に先駆けてTBS系「CDTVスペシャル!卒業ソング音楽祭2018」ではいち早く「シンデレラガール」を初披露。Twitter上で話題となり、「ピンクの子は誰?」「水色の子の名前は?」など衣装のカラーを指してメンバーが誰なのか教えてほしいと言ったツイートも多く目立っていました。

また、「花のち晴れ〜 花男 Next Season〜」の番宣で平野紫耀くんがバラエティー番組に出演すると、持ち前の天然っぷりを遺憾なく発揮し、番組に出演するたびに「平野くん」がトレンド入りするなど一躍大ブレイク。「花晴れ」から平野くんを通してキンプリのファンになるという人も急増しました。

4月、日テレ「ZIP!」に冠コーナーが決定

ZIP!」の朝7時台の枠に「GINZA DEBUT!」と銘打ってメンバーが2人ずつのペアになって様々なチャレンジを銀座で行う企画が決定。デビューまでの期間限定のコーナーと思われていましたが、銀座での企画が終了すると「DESHIIRI」に名を変え、1人〜2人ずつで様々な職業に「弟子入り」する企画として再スタート。5日間、2分足らず(半日〜1日かけて収録したものを1週間放送)という尺の短いコーナーですが、ファンからは好評で現在も放送されています。

5月、原宿に特設ショップがオープン、そしてCDデビュー

5月から8月までの期間限定で原宿にオリジナルショップ「SWEET GARDEN」がオープンし、多種多様なグッズが販売されました。事前申し込み制で、毎月決まった人数しか訪れることができないレアなショップでしたが、現在は閉店。グッズのデザインの可愛さがファンの間で話題になりました。

king & prince sweet garden - Google 検索

そして23日にいよいよCDデビューを果たすと、店着日売り上げが31.8万枚という驚異的な数字を記録。初日だけではなく週間でも勢いは止まらず、ウィークリーランキングでは累計売上が57.7万枚に達し、KAT-TUN以来、ジャニーズのデビュー売上の歴代2位に。また同日発売で表紙を飾った「an・an」が史上2度目の重版が決定するなど、ダブルで記録を残しました。

また、ジャニーズとしては初となるデビューシングルのMVをYoutubeで解禁。現在300万回以上再生されています。

この「シンデレラガール」の売上が高く評価され、オリコン上半期新人王に輝くなど、数字面での実績を多く残しました。

リリース後に開催されたスペシャルイベントでは、ファンとのハイタッチ会を開催。この際にファンの呼称を決めることになり、KingとPrinceの間(&の上)にある王冠を指して「ティアラ」に決定。名付け親は岩橋玄樹くんでした。

6月〜7月、初のコンサートツアーの開催が決定、表紙「Ray」が売り切れ、夏の音楽番組の出演も続々決定

8月から9月にかけて全国5都市を巡る全国ツアーの開催が決定が知らされると、元々増加気味であったファンクラブの会員数がさらに上昇。早くも「落選祭り」が予想される事態となりました。また、夏の音楽番組の出演も次々と決まり、ファンの間ではあまりのハードスケジュールに悲鳴が上がっていました。

そんな中発売された、表紙を飾った雑誌「Ray」が発売前からネットで売り切れる事態に。勢いが加速していることを裏付ける人気ぶりとなりました。

8月、全国ツアー開催、メンバー6人中3人が共演のドラマ&2ndシングル決定

8月初旬、横浜を皮切りに1ヶ月に渡る全国ツアーがスタート。ジュニア時代のオリジナル曲から先輩の曲のカヴァー、デビューシングルのカップリング曲に加えて計6曲の新曲がサプライズ披露されるという大盤振る舞い。シンデレラガールは計4回も披露されました。10月には2ndシングルが発売されることが決定し、そのシングルに収録されるカップリング候補曲の3曲をファンの前で披露して投票してもらうという画期的なチャレンジが行われました。

また、日テレ深夜枠のドラマ「部活、好きじゃなきゃダメですか?(同名原作)」に髙橋海人、岩橋玄樹神宮寺勇太の3人が共演することが決定。主題歌に2ndシングル「Memorial」が起用されることも決まりました。2ndシングルの表題曲は平野紫耀くん主演映画「ういらぶ。」のタイアップである「High On Love!」だと予想していたファンが多く、若干の戸惑いが見られました(High On Love!はカップリングとして収録)。

メンバーの髙橋海人くんが新番組「坂上どうぶつ王国」のレギュラーに決定するなど、夏の終わりが近づいても勢いは衰えぬまま秋に突入しました。

9月、12月から主演舞台72公演が決定

連日の個人&グループでのメディアラッシュの勢いも止まらぬ中、King & Princeが座長を務める主演舞台「JOHNNY'S King & Prince IsLAND」が発表になりました。12月から1月まで計72公演というハードスケジュールに驚くファンが多い中、冷静に当選確率を試算しているファンも。

テレビでは、「嵐にしやがれ」にグループ揃って出演し、「VS嵐」以来2度目の嵐との共演となりました。

10月、2ndシングルが40万枚突破、赤裸々なドキュメンタリーが話題に、岩橋玄樹パニック障害による休養を発表

2ndシングル「Memorial」が発売されると、店着日の時点で27万枚を超えるヒットを記録し、累計売上は40万枚を突破。「シンデレラガールの続編」という本作は「永遠の愛を誓うエターナルラブソング」。映画タイアップである「High On Love!」がカップリングに収録されるなど贅沢なシングルとなりました。

また、4週連続のドキュメンタリー「RIDE ON TIME 〜時が奏でるリアルストーリー〜」が放送を開始し、放送されない地域でもオンデマンド配信で視聴することが可能に。初コンサートまでの膨大な密着映像をもとに、メンバーの赤裸々な心情や人間関係を紐解いていく「リアルストーリー」が大きな話題になりました。また、この番組を通して岩橋玄樹くんがパニック障害であることを告白したのちに休養を発表し、ファンに衝撃を与えました。

11月、紅白歌合戦にデビュー1年未満で初出場、5人でパフォーマンスへ

一時的とはいえ5人となったキンプリにファンから戸惑いの声が上がる中、「NHK紅白歌合戦」への出場が決定。岩橋くんを除く5人でのパフォーマンスとなることが決定しましたが、メンバーは力強い決意のもと出場するとのことで、今から12月31日に期待したいですね。

また、FNS歌謡祭や年末の歌番組にも続々と出演が決定しており、気の抜けない年末となりそうです。

なぜKing & Princeはここまでブレイクしたのか?

実に4年ぶりとなるCDデビューとなりましたが、近年のジャニーズの中でこれほどデビュー時から大ブレイクしたアイドルグループはあまり記憶になかったように思います。平成最後である今年、人気・スキルともにまさに満を持してデビューしたキンプリは、時流のトレンドと世間の需要、タイミングが上手くマッチしていたのではないでしょうか。またファンから「とにかく顔がいい」と言われるように、均整のとれたルックスを持ったメンバーが揃っていたことも大きな要因だったのでは、と思っています。6人全員から底知れないポテンシャルを感じているので、それぞれの活躍に今後も期待したいですね。

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